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理学3 視覚・聴覚による情報が運動学習に与える影響

高橋衣舞 福田璃人 藤江高広 山本雅斗 米浦心優

出雲医療看護専門学校 理学療法士学科

 

Keyword:視覚、聴覚、運動学習

 

  1. はじめに

部活動で指導を受ける際、言葉だけで説明されるより実演を交えて説明された方がイメージしやすくパフォーマンスが向上したように感じた。このことから、言葉で伝えるだけでなく動画などの視覚情報を用いることでよりイメージしやすくなり、結果に繋がるのではないかと考え検証を行った。

  1. 方法

本校在籍の理学療法士学科1,2年生にアンケート(利き手、経験の有無)を行い該当した14名に指導無しで3mのパターゴルフを1打のみ実施した。その結果より、2グループの平均が同じになるよう言葉により説明を受ける群、動画により説明を受ける群に分け、後日2度目を実施し、その場で実施内容についてアンケートを行った。

  1. 結果

【言葉により説明を受ける群】

7名中5名が説明を行わない1度目より中心に近づけた。また、2名においては説明を行わない1度目に比べ中心から遠ざかった。

p=0.33364 有意差無し(優位水準p=0.05)

【動画により説明を受ける群】

7名中5名が説明を行わない1度目より中心に近づけた。また2名において、1名は説明を行わない1度目に比べ中心から遠ざかり、もう1名は変化を認めなかった。

p=0.18108 有意差無し(優位水準p=0.05)

【両群の伸び率の比較】

p=0.98337 有意差無し(優位水準p=0.05)

【アンケート】

全ての項目において、動画により説明を受けた群の方がイメージしやすかったと回答した者が多かった。

  1. 考察

今回の結果より、言葉により説明を受ける群、動画により説明を受ける群では、両群共説明を

行わない1度目と比べ、中心に近づける者が多かった。その理由として、一般的に運動に伴って得られる感覚情報がフィードバックであり、運動学習の成否に大きな影響を与える。 ¹⁾とされている。そのため、1度目の運動で得られた内在的フィードバックが2度目の運動に影響し結果の向上に繋がったと考えられる。

2度目の結果より言葉で説明を受けた群に比べ動画で説明を受けた群の方に、より大きな結果の向上が見られた。石村らは、言語によるフィードバックは、運動技能の学習において重要であるがその役割は限られている。2)言語フィードバックに視覚フィードバックが加えられることによって、学習者は描かれたものや事象を特定の検索可能なイメージとして暗号化することが出来る。3)と述べている。また、研究終了後、アンケートを実施したところ、今回の研究では動画により説明を受けた群の方が全体を通して運動内容をイメージしやすいという結果となった。これらのことから、仮説の通り、視覚による情報を加えた方がよりイメージしやすく良い結果に繋がったと考える。

  1. まとめ

 今回の研究では仮説の通りの研究結果を得ることが出来た。しかし、予定していた被験者数より大幅に少ない人数となったため、検証方法など一部変更しての実施となった。予定通りに行っていった場合、より信憑性の高い研究結果が得られていたのではないかと考える。

 

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